『Fat Loss Forever』表紙 書影: Open Library

Fat Loss Forever 一生モノの減量 ― リバウンドを繰り返さないための減量科学

日本語タイトルは当サイトの仮訳

Layne Norton, Peter Baker・2019年

海外の本(邦訳は確認できていません)

著者について

レイン・ノートン Layne Norton

栄養科学 PhD、パワーリフター、BioLayne 創設者

ロイシンと筋タンパク質合成に関する博士論文を執筆した栄養科学者。国際パワーリフティング連盟の世界選手権で優勝・入賞し、スクワットの世界記録を樹立した経歴を持つ。

Joe Rogan Experience、Huberman Lab、The Diary of a CEO など米国の主要ポッドキャストに出演。BioLayne 名義の SNS でも大規模なフォロワーを持つ発信者。

日本語圏での翻訳書は無く、一部の熱心な筋トレ愛好者が SNS を直接フォローする程度の認知にとどまる。

この本が伝えていること

本書は、脂肪減量と健康維持に関わる複数の栄養素とサプリメントについて、各々の推奨用量と摂取方法を詳述している。著者は、クレアチン、タンパク質、BCAAsなどが筋肉タンパク質合成や筋肉分解低減と関連していると説き、ロディオラやメラトニンなどの成分についても具体的な用量を提示している。全体を通じて、著者は科学的根拠に基づいた栄養戦略の重要性を強調している。

実践のポイント

著者らは、1000カロリーあたり10-15グラムのファイバー摂取とホエイプロテイン20-30グラムの摂取を推奨している。クレアチンについては、初期段階で20-25グラム/日を5日間摂取した後、3-5グラム/日の維持量を続けることをすすめている。さらにL-カルニチン2000mg、トレーニング前のBCAA 10-20グラム、ロディオラ50mgの継続摂取または300-600mgの一時的投与を勧めている。HMB は3グラム/日を1回、トレーニング前の摂取が最適としている。

実践早見表

本書が挙げている成分のうち、用量や形態の指定があるものだけを並べています。 記載のない項目は空欄です。

成分 用量・使い方 著者の指定
ホエイプロテイン 20〜30 g(最大の恩恵は約40gで頭打ち) / いつでもよい。タンパク質の目標量を満たすために使う WPC / WPI / WPH のどれでもよい
クレアチン 3〜5 g/日(ローディングは5日間20〜25 g/日) / 毎日 クレアチン一水和物(monohydrate)
TMG 2.5 g/日を1回 / 1日1回 無水ベタイン(betaine anhydrous)
L-カルニチン 2,000 mg / 運動の1〜2時間前と日中にもう1回 L-カルニチン L-酒石酸塩(LCLT)
オメガ3 EPA 1,860 mg + DHA 1,500 mg(研究で使われた量) 高濃度の魚油
BCAA (分岐鎖アミノ酸) 筋肉痛の軽減なら運動前 10〜20 g / 運動前 レイン・ノートンはこの成分について、別の発信で否定的な見解を示しています。本書に登場することと、著者が摂取を勧めていることは別です。
メラトニン 1〜10 mg(著者の推しは 3〜5 mg) / 就寝の30〜60分前
ロディオラ 常用なら 50 mg/日、単発なら 300〜600 mg ロサビン3%・サリドロサイド1%で標準化
HMB 3 g/日を1回 / トレーニング前が最良 カルシウムHMB または HMB遊離酸 レイン・ノートンはこの成分について、別の発信で否定的な見解を示しています。本書に登場することと、著者が摂取を勧めていることは別です。
ビタミンD 1,000〜3,000 IU/日 D3
カフェイン 体重1kgあたり 3〜6 mg(筋力目当てなら上寄り) / 運動の約1時間前。半減期は4〜6時間
食物繊維 摂取カロリー1,000 kcal あたり 10〜15 g

この書籍の読みどころ

  • サプリの章なのに「どれも要らない」から始まる

    「何を飲めばいいですか」と一番よく聞かれる、と書いたうえで著者が返すのは「どれも要りません」。supplement(補助)という語の定義そのものが「必須ではない」ことを意味する、という理屈が続く。

  • サプリに一番金を使う人が、一番結果が出ない

    著者は理由も書いている。全部が無意味だからではなく、大金を注ぐ人ほど長期的な解決より手っ取り早い近道に目が向きがちだから。自分もサプリ会社を所有していた側だと開示したうえでの一文。

  • 「サプリと長期的な減量の関連はデータで見つかっていない」

    サプリを紹介する章の入口で、著者はこの一文を置く。そのうえで「小さいが意味のある差」を出せるものだけを並べていく、という構成になっている。

  • 「体脂肪50%減」という広告のからくりを数字で分解している

    サプリ群が20%→17%、プラセボ群が19%→17%。差は1%で統計的に有意ですらない。それでも「50%多く減った」と書ける——技術的には嘘ではない、という手口の説明から章が始まる。

  • 高い方が良いとは限らない例が名指しで並ぶ

    グラスフェッドのホエイ、ヤギのホエイ、加水分解ホエイ、クレアチンのエチルエステル・バッファード・HCl。どれも通常品より高いが、著者は追加の恩恵を認めていない。

飲む前に知っておくこと

この本が書いている上限・注意・避けるべきものです。Fat Loss Foreverより。

  • 注意 クレアチンは3割の人に効かない

    約30%は「非応答者」で、もともと筋細胞のクレアチンリン酸が飽和しているためと考えられている。効かなくても異常ではない、と原書が書いている

  • 注意 カフェインはクレアチンの恩恵を打ち消すかもしれない

    その仕組みは分かっておらず研究も少ないため、原書は「一緒に摂るな」と言い切るのは避けている。ただしまだ決着がついていないとは明記している

  • 注意 カフェインは同じ量が効かなくなる

    耐性がつくことは十分に記録されている。1週間ほど休むと戻る。減量の終盤でエネルギーが落ち、練習量が多い時期にこそ効かせたいので、休む時期はトレーニングを落とす期間や食事量を戻す期間に合わせるとよい、というのが原書の勧め

  • 注意 ロディオラは多いほど良いわけではない

    600 mg を超えないこと。用量反応がベルカーブ型で、少なすぎても多すぎても望ましくないと原書が書いている

  • 注意 ビタミンDは増やせばいいものではない

    1,000〜3,000 IU/日より大きく増やすのは勧めない。脂溶性で排泄されにくいため、非常に高用量では毒性の懸念がある

  • 注意 HMBは筋肉を増やすものではない

    抗異化剤であって筋肉ビルダーではない、と原書が明記。筋タンパク質の分解が高まっていない経験者にはほぼ恩恵が無い

  • 注意 BCAAも筋肉を増やすものではない

    「大した筋肉ビルダーではない、というのがデータのはっきりした読みだ」と原書が書いている。回復剤としての位置づけの方が近い

  • 注意 ベタインは形態で向き不向きがある

    逆流性食道炎がある人はベタイン塩酸塩を避け、無水ベタインを使う。胃酸の分泌が少ない人には塩酸塩の形が役立つこともある

  • 注意 シネフリンは誰でも使えるわけではない

    刺激物に非常に過敏な人・心臓に問題がある人は使わないか、先に医師に相談すること。心拍数や血圧をわずかに上げ、睡眠の質に影響しうるという報告もある(ただし複数成分の製品での研究なので、シネフリン単独の影響かは判断が難しいと原書が断っている)

  • 注意 米国ではサプリは当局の審査を受けていない

    「サプリメントは FDA によって安全性や有効性を評価されていない」と原書が免責として明記している。⚠️ 日本の制度はこれとは別

  • 避ける グラスフェッド・ホエイ/ヤギのホエイ

    通常のホエイより高いが、追加の恩恵は期待できないと原書が書いている。グラスフェッド牛肉は脂肪酸組成が変わる利点があるが、ホエイはもともと脂質がごく少ないのでその理屈が当てはまらない。ホエイに強いアレルギーがある人がヤギのホエイを選ぶのは別の話

  • 避ける 「WPH は筋肉がつきやすい」という売り文句

    加水分解ホエイ(WPH)が WPC / WPI より筋肉を増やすという主張は、既知のデータで裏付けられていないと原書が明記。WPH は消化しやすい代わりに高価で、味も劣ることが多い

  • 避ける クレアチンの新しい形態(エチルエステル・バッファード・HCl)

    一水和物より優れているという証拠は無く、エチルエステルは直接比較でむしろ劣った。バッファード型も一水和物と同等かやや劣る。HCl は「少ない量で足りる」と宣伝されるが、それを支持する実証が現時点で無い

  • 避ける B群だけ超高用量のマルチビタミン

    B群を大量に入れておきながら鉄やビタミンDはRDAに満たない製品に金を使うな、と原書が書いている(著者の表現では「高い尿」)。選ぶなら吸収の良い形態のもの — 天然型ビタミンE(d-α-トコフェロール)、ビタミンD3、ヘム鉄

ここから下は、本の内容ではありません。 上に書いた著者の主張をもとに、当サイトがiHerb の在庫と価格から商品を並べたものです。 著者が特定の商品を選んだり、推薦したりしたわけではありません。 選び方と確認方法

広告:以下の商品リンクはアフィリエイトリンクです。報酬額で並び順を決めることはありません。

この本に出てくる成分と、いま買える商品

本書に登場する成分を掲載しています。著者がサプリメントとして勧めているか、食品からの摂取を勧めているかの区分は、原書で確認できたものから順に表示します(区分の表示がないものは未確認です)。商品は在庫のあるものに絞っています。商品価格データ最終取得:2026年9月11日。

並べ替え
ホエイプロテイン サプリとして推奨 20〜30 g(最大の恩恵は約40gで頭打ち) / いつでもよい。タンパク質の目標量を満たすために使う / WPC / WPI / WPH のどれでもよい

※プロテインは国内で買った方が安い場合も多く、味の選択肢も豊富です。こだわりがなければ国内購入もご検討ください。

クレアチン サプリとして推奨 3〜5 g/日(ローディングは5日間20〜25 g/日) / 毎日 / クレアチン一水和物(monohydrate)

著者が挙げているのはクレアチン(モノハイドレート)です。条件が一致すると確認できた商品にのみ、この用量あたりの価格を表示しています。

TMG サプリとして推奨 2.5 g/日を1回 / 1日1回 / 無水ベタイン(betaine anhydrous)
L-カルニチン サプリとして推奨 2,000 mg / 運動の1〜2時間前と日中にもう1回 / L-カルニチン L-酒石酸塩(LCLT)
オメガ3 サプリとして推奨 EPA 1,860 mg + DHA 1,500 mg(研究で使われた量) / 高濃度の魚油

商品ごとに成分表の書き方が違い(EPA量・DHA量・魚油の総量)、EPA・DHAの含有量を取得できていないため、推奨量との価格比較はできません。EPA量は各商品ページでご確認ください。

BCAA (分岐鎖アミノ酸) サプリとして推奨 筋肉痛の軽減なら運動前 10〜20 g / 運動前

レイン・ノートンはこの成分について、別の発信で否定的な見解を示しています。本書に登場することと、著者が摂取を勧めていることは別です。 レイン・ノートンの発言一覧 →

メラトニン サプリとして推奨 1〜10 mg(著者の推しは 3〜5 mg) / 就寝の30〜60分前
ロディオラ サプリとして推奨 常用なら 50 mg/日、単発なら 300〜600 mg / ロサビン3%・サリドロサイド1%で標準化
HMB サプリとして推奨 3 g/日を1回 / トレーニング前が最良 / カルシウムHMB または HMB遊離酸

レイン・ノートンはこの成分について、別の発信で否定的な見解を示しています。本書に登場することと、著者が摂取を勧めていることは別です。 レイン・ノートンの発言一覧 →

ビタミンD サプリとして推奨 1,000〜3,000 IU/日 / D3
カフェイン サプリとして推奨 体重1kgあたり 3〜6 mg(筋力目当てなら上寄り) / 運動の約1時間前。半減期は4〜6時間
食物繊維 栄養素として推奨 摂取カロリー1,000 kcal あたり 10〜15 g

食物繊維は種類ごとに性質も目安量も異なり(サイリウム・イヌリン・アカシア・難消化性デキストリン・セルロースなど)、同じ重量あたりの単価では比較できません。配合されている種類は各商品ページでご確認ください。

商品価格データ最終取得:2026年9月11日。購入時はiHerb商品ページでご確認ください。

本ページは製品選びの情報であり、効果を保証するものではありません。 体調に関わる判断は医師・薬剤師にご相談ください。 価格・在庫はiHerbの商品ページでご確認ください。

用量について:掲載している用量は、著者本人の記述をできる限りそのまま引用しています。 ただし原書側の誤記や、読み取りの誤りが含まれている可能性があります。 実際に摂取する量はご自身の判断と責任でお決めいただき、 かならず商品ラベルの表示と、医師・薬剤師の指示を優先してください。

商品の選び方について:商品の選定は、著者が紹介した成分・形態・用量と、 現在販売されている商品の情報を照合したものです。 著者本人が特定の商品やブランドを推奨していることを示すものではありません。