『The Proof is in the Plants』表紙 書影: Open Library

The Proof is in the Plants 証拠は植物にある ― 植物性の食事をめぐる科学

日本語タイトルは当サイトの仮訳

Simon Hill・Penguin Life Australia・2021年

海外の本(邦訳は確認できていません)

著者について

サイモン・ヒル Simon Hill

栄養士、ポッドキャスト The Proof 主宰

理学療法士からキャリアを始め、人間栄養学の修士号を取得した栄養士。ポッドキャスト「The Proof」を主宰し、著書『The Proof is in the Plants』を出版している。

著名俳優のフィットネスアプリの栄養アドバイザーを務め、ポッドキャストは数百万規模のダウンロードを獲得している。

邦訳書は確認できていない。

この本が伝えていること

著者は、植物ベース食を実践する者に対して、B12、ビタミンD、オメガ3(DHA/EPA)、ヨウ素など特定の栄養素のサプリメント補給が必要または推奨されると説いている。 本書は、全食物植物性食(WFPBD)の実践者を対象に、食事のみでは不足しやすい栄養素について述べている。著者は、ビタミンB12の全実践者への補給、日光が限定される環境下でのビタミンD補給の重要性を説き、オメガ3については DHA/EPA 840~1000 mg/日の摂取を勧めている。また、ヨウ素補給についても言及し、著者自身の実践例を交えて各栄養素の補給選択肢を紹介している。

実践のポイント

著者のSimon Hillは、DHA と EPA を含むオメガ 3 脂肪酸について、健康な場合で 1 日あたり 840〜1000mg の摂取を勧めており、これはサーモン 3 切れ分に相当するとしています。著者自身は、1 日 850mg の DHA と EPA を提供する藻油サプリメントを摂取しているとのことです。また、ビタミン D についても、著者は地衣類由来の 1000IU を 1 年を通じて毎日補給することを習慣としていると述べています。これらの用量は、食事だけでの確保が難しい場合のサプリメント利用の一例として参考になります。

実践早見表

本書が挙げている成分のうち、用量や形態の指定があるものだけを並べています。 記載のない項目は空欄です。

成分 用量・使い方 著者の指定
オメガ3 840-1000 mg/日(健康な成人) 藻類オイル(algae oil)の DHA/EPA。魚油ではなく
ビタミンB12 毎日なら 50-250 mcg、週1回なら 2000-2500 mcg / 毎日1回、または週1回 シアノコバラミン(cyanocobalamin)
ビタミンD 1000-2000 IU/日。過体重は3000 IU、70歳超は4000 IU / 毎日 D3。ヴィーガンは地衣類(lichen)由来のものを選ぶ
カルシウム 食事で1日700mg超を最低ライン。サプリからは強化食品込みで1日500mgを超えない 紅藻由来、またはクエン酸カルシウム サイモン・ヒルは食品からの摂取を優先しています。サプリメントは補う場合の選択肢です。
ヨウ素 150 mcg/日(成人) のり・ダルス・わかめ(昆布は避ける)
セレン サプリを使うなら 200 mcg/日を超えない(成人の上限は 400 mcg/日) セレノメチオニン等の有機セレン
亜鉛 サプリを使うなら 25 mg/日を超えない(上限は 40 mg/日)
ビタミンC 100 mg(大きいオレンジ1個に相当する量) / 非ヘム鉄を含む食事と同時に
クレアチン 5 g/日 / 毎日 クレアチン一水和物(monohydrate)

この書籍の読みどころ

  • 世界のB12サプリの9割は、人ではなく家畜が飲んでいる

    コバルトが減った土壌で育つ家畜はB12を作れないので、B12サプリを与えられている。つまり肉から摂るB12も、元をたどればサプリだという話が出てくる。

  • 魚油の「元の供給源」は魚ではない

    魚は微細藻類を食べてオメガ3を蓄えているだけ。だったら源流から直接摂ればいい、という順序で藻類オイルの話が展開される。重金属とマイクロプラスチックの話もついてくる。

  • ほうれん草は茹でるとシュウ酸が87%減る

    ミネラルの吸収を邪魔するシュウ酸・フィチン酸を、浸水・発芽・発酵・加熱でどれだけ落とせるかが数字で並ぶ。茹でるなら茹で汁は捨てろ、という但し書きまでついている。

  • にんにくと玉ねぎで亜鉛の吸収が最大160%変わる

    サプリを足す前に、同じ食事から取り込める量を増やす手がある。にんにく1片、玉ねぎ半分という具体的な分量で書かれている。

  • マルチビタミンを飲んでも、野菜を食べる義務は免除されない

    がんを防ぐ食事に近道は無い、という節の締めくくり。逆にサプリの側にも「これだけは例外」と認めているものが1つだけあり、それが何かは本文に書かれている。

  • 似ている2つの藻類のうち、片方だけを名指しで外している

    鉄とタンパク質が豊富な藻類は2つあるが、著者はそのうち片方について「検査でしばしば相当量の神経毒が検出されている」と書き、混同しないよう釘を刺している。どちらのことかは本文に出てくる。

  • サプリで売っているものを「食品で摂れ」と断っている項目がある

    ブロッコリースプラウトは濃縮サプリの形でも売られているが、著者は「通常の1食分を超える量が安全で有益だという科学が出るまでは」丸ごとの形で摂れと書く。売り物を勧めない判断を明示している数少ない例。

  • 著者が自分で飲んでいるものを全部書いている

    藻類オイルでDHA+EPA 850mg、地衣類由来のビタミンD3を1000 IU、クレアチン一水和物5g。何を飲んでいないかも含めて開示している。

  • 牡蠣とムール貝は「痛みを感じない」から食べるという選択肢

    植物性中心の食事に牡蠣とムール貝だけ足す「オストロヴィーガン」という考え方が紹介される。鉄・亜鉛・セレン・ヨウ素・B12・ビタミンD・DHA/EPA が一度に入るうえ、養殖は環境負荷も低いという理由づけ。

飲む前に知っておくこと

この本が書いている上限・注意・避けるべきものです。The Proof is in the Plantsより。

  • 注意 セレンの上限

    成人の上限は 400 mcg/日。超えるとセレン中毒(selenosis)

  • 注意 亜鉛の上限

    亜鉛中毒を避ける上限は 40 mg/日

  • 注意 スルフォラファンは、著者がサプリではなく食品で摂ることを勧めている

    著者は自分で1日 1/2 カップのブロッコリースプラウトを食べており、スプラウトはブロッコリーの20〜50倍のスルフォラファンを含むと書いている。一方で濃縮サプリについては『通常の1食分を超える量が安全で有益だという科学が出るまでは、丸ごとの食品の形で摂ることを勧める』と明記している

  • 注意 ビタミンA・E のサプリについて、著者が注意を書いている

    原書は「がん予防の文脈でサプリは果物・野菜・全粒穀物・豆の代わりにならない」と書いたうえで、『ビタミンAやEのようなサプリを摂ることは、特定のがんのリスクをむしろ上げうる』と述べている(著者の記述として)

  • 注意 スピルリナはクロレラの代わりにならない

    著者はクロレラ(小さじ1弱/日)を挙げた直後に、スピルリナと混同するなと明記している。検査でしばしば相当量の神経毒が検出されているため。どちらも「タンパク質と鉄が豊富な藻類」として近い売られ方をするので、買うときに取り違えないこと

  • 注意 カルシウムサプリと鉄は1時間以上あける

    カルシウムは鉄の吸収を阻害する。原書は鉄の多い食事の前後1時間以上あけてカルシウムサプリを飲むよう指定している。⚠️ 紅茶・コーヒー・チョコ(タンニン・ポリフェノール)も食事の前後1時間はあける

  • 注意 鉄サプリの飲み方と副作用

    空腹時に、食事の1時間前か2時間後。形態は第一鉄(ferrous)が吸収が良いとされる。高用量では便秘・吐き気・体内のフリーラジカル増という副作用があり、長期的に頼ることは勧めないと原書が書いている

  • 注意 鉄はヴィーガンの必要量が1.8倍になる

    植物性の非ヘム鉄は吸収率が低いため、19-50歳の女性でヴィーガン/ベジタリアンなら 32.4 mg/日 が目標になる(通常のRDIは18mg)。ただし著者はサプリを勧めているのではなく、鉄欠乏性貧血と診断された場合にサプリを検討する、という順序で書いている

  • 避ける ケルプ(昆布)由来のヨウ素

    含量のばらつきが大きく、少しの量の増加で上限を超えうる。著者は食品としてはのり・ダルス・わかめに限定するよう勧めている。ただしサプリのケルプまで否定はしておらず、条件は『ヨウ素濃度とヒ素を検査している会社のもの』

  • 避ける 鉄サプリと亜鉛の同時摂取

    鉄サプリは亜鉛の吸収を下げる。同時に摂る設計にしない

ここから下は、本の内容ではありません。 上に書いた著者の主張をもとに、当サイトがiHerb の在庫と価格から商品を並べたものです。 著者が特定の商品を選んだり、推薦したりしたわけではありません。 選び方と確認方法

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この本に出てくる成分と、いま買える商品

本書に登場する成分を掲載しています。著者がサプリメントとして勧めているか、食品からの摂取を勧めているかの区分は、原書で確認できたものから順に表示します(区分の表示がないものは未確認です)。商品は在庫のあるものに絞っています。商品価格データ最終取得:2026年9月11日。

並べ替え
オメガ3 サプリとして推奨 840-1000 mg/日(健康な成人) / 藻類オイル(algae oil)の DHA/EPA。魚油ではなく

商品ごとに成分表の書き方が違い(EPA量・DHA量・魚油の総量)、EPA・DHAの含有量を取得できていないため、推奨量との価格比較はできません。EPA量は各商品ページでご確認ください。

ビタミンB12 サプリとして推奨 毎日なら 50-250 mcg、週1回なら 2000-2500 mcg / 毎日1回、または週1回 / シアノコバラミン(cyanocobalamin)
ビタミンD サプリとして推奨 1000-2000 IU/日。過体重は3000 IU、70歳超は4000 IU / 毎日 / D3。ヴィーガンは地衣類(lichen)由来のものを選ぶ
カルシウム 食品から摂ることを推奨 食事で1日700mg超を最低ライン。サプリからは強化食品込みで1日500mgを超えない / 紅藻由来、またはクエン酸カルシウム

サイモン・ヒルは食品からの摂取を優先しています。サプリメントは補う場合の選択肢です。 サイモン・ヒルの発言一覧 →

著者が挙げているのはカルシウム(サンゴ由来・クエン酸)です。条件が一致すると確認できた商品にのみ、この用量あたりの価格を表示しています。

ヨウ素 食品から摂ることを推奨 150 mcg/日(成人) / のり・ダルス・わかめ(昆布は避ける)

著者の本にヨウ素が登場することは確認できていますが、どの形態を指しているかは確認できていません。以下はヨウ素の商品で、著者が選んだものではありません。

セレン 本書は慎重 サプリを使うなら 200 mcg/日を超えない(成人の上限は 400 mcg/日) / セレノメチオニン等の有機セレン

著者の本にセレンが登場することは確認できていますが、どの形態を指しているかは確認できていません。以下はセレンの商品で、著者が選んだものではありません。

亜鉛 本書は慎重 サプリを使うなら 25 mg/日を超えない(上限は 40 mg/日)

著者の本に亜鉛が登場することは確認できていますが、どの形態を指しているかは確認できていません。以下は亜鉛の商品で、著者が選んだものではありません。

ビタミンC 食品から摂ることを推奨 100 mg(大きいオレンジ1個に相当する量) / 非ヘム鉄を含む食事と同時に

著者の本にビタミンCが登場することは確認できていますが、どの形態を指しているかは確認できていません。以下はビタミンCの商品で、著者が選んだものではありません。

クレアチン サプリとして推奨 5 g/日 / 毎日 / クレアチン一水和物(monohydrate)

著者が挙げているのはクレアチン(モノハイドレート)です。条件が一致すると確認できた商品にのみ、この用量あたりの価格を表示しています。

商品価格データ最終取得:2026年9月11日。購入時はiHerb商品ページでご確認ください。

本ページは製品選びの情報であり、効果を保証するものではありません。 体調に関わる判断は医師・薬剤師にご相談ください。 価格・在庫はiHerbの商品ページでご確認ください。

用量について:掲載している用量は、著者本人の記述をできる限りそのまま引用しています。 ただし原書側の誤記や、読み取りの誤りが含まれている可能性があります。 実際に摂取する量はご自身の判断と責任でお決めいただき、 かならず商品ラベルの表示と、医師・薬剤師の指示を優先してください。

商品の選び方について:商品の選定は、著者が紹介した成分・形態・用量と、 現在販売されている商品の情報を照合したものです。 著者本人が特定の商品やブランドを推奨していることを示すものではありません。